サービス提供責任者(サ責)になるための資格要件とは?取得方法や仕事内容、給料などもご紹介

訪問介護事業所には設置が義務付けられているサービス提供責任者(サ責)。介護の経験が存分に活かせるやりがいのある仕事です。しかしサービス提供責任者になるには一定の資格要件を満たさなくてはいけません。今回はサービス提供責任者の資格要件や2018年に改定された内容を含め、網羅的に紹介します。

サービス提供責任者(サ責)とは

サービス提供責任者は、略して「サ責」とも呼ばれます。訪問介護事業所に配置が義務付けられており、ケアマネージャーとヘルパーを結ぶ重要な役職です。ケアプランに基づく訪問介護書類の作成やヘルパーの指導や管理といった責任者としての業務を担います。

サービス提供責任者になるための資格要件

サービス提供責任者になるには、以下の資格が必要です。

・介護福祉士資格
・介護福祉士実務者研修
・介護職員基礎研修(旧資格)
・ホームヘルパー1級(旧資格)

サービス提供責任者という資格はありません。介護福祉士などの資格を持った人がなれる役職名を指しています。サービス提供責任者として働きたい場合には、介護福祉士、介護福祉士実務者研修、介護職員基礎研修、ホームヘルパー1級のいずれかの資格を取得している必要があります。

なお、ホームヘルパー1級講習、介護職員基礎研修はすでに廃止されているため、これから取得することはできません。廃止前に取得している場合はサービス提供責任者になることが可能です。

介護福祉士の取得方法

介護福祉士は、社会福祉士・精神保健福祉士と合わせて「福祉の三大国家資格」と言われています。介護業務を一通りおこなえる高い専門知識と技術の証明とも言える資格です。その取得方法は、大きくわけて以下の3種類です。

・介護施設で実務経験を経て取得する
・福祉系高校を卒業する
・介護福祉士養成施設を卒業する

教育機関に通う時間や金銭的な余裕がない場合は、実際に介護現場で働き、実務経験を経て受験する方法が一般的です。

介護福祉士実務者研修の取得方法

介護福祉士実務者研修は、介護の基礎的能力を高め提供するために設けられた資格です。介護福祉士初任者研修の次の段階として位置付けられています。取得には介護福祉士実務者研修をおこなう学校などで450時間のカリキュラムをする必要があります。基本的に誰でも受けられますが、学校によっては初任者研修を修了していることが受講要件となる場合があるので注意しましょう。

サービス提供責任者の資格要件は2018年に改定された

2018年にサービス責任者提供責任の要件は変わり、これまでサービス提供責任者として要件を満たしてきた一部の人が適用外となりました。

以前までは、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級課程の修了者)も3年以上の実務経験があれば、サービス提供責任者として従事することができましたが、この改定に伴い要件から除外されています。これからサービス提供責任者を目指す人は注意しておきましょう。

施設がおこなう事業によって変わる資格要件

同行援護・行動援護をおこなう事業所の場合、上で紹介した介護福祉士、実務者研修を取得しているだけでは、サービス提供責任者になることができません。

同行援護とは、視覚障害者が外出する際の情報提供や必要な支援をおこなうことを言います。一方、行動援護は知的障害者や精神障害・発達障害により日常的に介護が必要な人に対して、行動する上での支援をおこなうことを表します。

同行援護事業所でサービス提供責任者になるための資格要件

どの資格を持っていたとしても、必ず同行援護従事者養成研修を受講し、修了する必要があります。この研修は、一般課程(20時間)と応用課程(12時間)で構成されています。

行動援護事業所でサービス提供責任者になるための資格要件

所有資格に関係なく、行動援護従事者養成研修の受講が必要です。講義(10時間)と演習(14時間)で構成され、介護資格や実務経験がなくても受講することができます。

サービス提供責任者の将来性は?需要があるのかを解説

現在、サービス提供責任者になれる人材は需要が高く、引く手あまたの状態です。こうした背景にはサービス提供責任者の配置基準というものが大きく関係しています

直近3ヶ月の利用者数 サービス提供責任者の必要配置人数
40人以下 常勤1人以上
41人~80人 常勤2人以上
81人~120人 常勤3人以上

訪問介護事業所には、最低でも1人以上のサービス提供責任者の配置が義務付けられており、上図のように利用者40名あたり1人必要です。利用者数の多い事業所であればそれだけサービス提供責任者の人数を増やす必要があるのです。

サービス提供責任者の仕事内容

(サービス提供責任者の仕事は、主にコーディネーター業務・ケアプラン等の書類の作成、管理業務、訪問介護業務があります

ケアマネージャーによるケアプランに基づいた訪問介護計画を作成したり、適宜ケアマネージャーと連絡をとり情報共有をしたりと、外部の専門職と関わる機会が多いのも特徴です。さらに、所属ヘルパーの勤怠管理や指導、急な欠員が出たときなどはその代わりをつとめるケースも少なくありません。

訪問介護サービスの計画立案

ケアマネージャーによるケアプランを具体的な計画に起こします。サービス内容を決定する会議に出席し、どのように訪問介護を行っていくかを話し合います。サービスの計画や立案後も、再度内容をチェック。

利用者様、そのご家族とのアセスメント

提供するサービスの計画が決まったら、詳細を利用者様本人とご家族に説明するのも、サービス提供責任者の仕事。実際に自宅を訪問し、面談を行います。利用者様の課題や疑問、要望をヒアリング。サービス内容が適しているかどうか、綿密に確認していきます。

訪問介護計画書作成

利用者様とそのご家族にヒアリングを行った後、情報を基に訪問介護計画書を作成します。利用者様の課題や目標を設定し、曜日ごとの具体的な支援内容と必要となる時間を記します。

モニタリング

計画書のケア期間中に、自宅を訪問して支援の進行度や利用者様の状態を確かめます。計画内容と効果を実際に目にすることで、新たな課題や改善点などを表面化。場合によっては、計画書やサービス手順の変更をします。

事務作業

ヒアリングやモニタリングといった対人業務だけでなく、事務作業にも従事。ヘルパーのシフトを作ったり、請求書を作成したり、書類の作成も担当します。介護サービスの手続き、介護保険などの知識が求められます。

ヘルパー業務

欠員やトラブルが発生した際は、ヘルパーとして介護をしたり、現場のフォローに向かったりするケースも。さらに、ヘルパーの指導やマネジメントといった管理業務を行い、職員をサポートします。

サービス提供責任者の給料

介護職員の月収平均
サービス提供責任者 215,200円 正規職員 221,800円
非正規職員 168,500円
介護職員 175,500円 正規職員 199,900円
非正規職員 119,200円

厚生労働省が発表した平成29年度の「介護労働実態調査」によると、サービス提供責任者の平均給料は215,200円でした。一方で一般介護職員の平均月収が175,000円という結果に。サービス提供責任者になると4万円ほど給料に違いが現れるようです。

このようにヘルパーとして働く人が、サービス提供責任者になり役職を得ることで、賃金アップが見込めます。そのためサービス提供責任者は、キャリアアップを目指したい人にとって1つの目標にもなるでしょう。

サービス提供責任者の求人例

職種 サービス提供責任者
仕事内容 介護施設にてサービス責任者を担当。要介護者とそのご家族をサポートしていただきます。ケアマネージャーとヘルパーをつなぐ連絡係や職員の教育も行っていただきます。
給与 247,000~287,000円
雇用形態 正職員
勤務時間 週5日/1日8時間
フレックスタイム制
応募資格 必須資格:介護職員実務者研修、介護職員基礎研修、ヘルパー2級以上、介護福祉士
社会保険 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
求人の特徴 育児・介護休暇の取得OK。短時間勤務や資格取得の支援制度も有り。

ケアマネージャーの求人は、給与が250,000万円~スタートするものが多いという特徴があります。スキルや経験次第でさらに昇給が狙えるため、コンスタントに稼ぎたい方におすすめ。育児や介護休暇を取りやすく、フレキシブルに働けるのも魅力的です。

サービス提供責任者になるには介護資格が必要!介護職のステップアップに繋がります

サービス提供者になるためには、介護福祉士や介護職員実務者研修といった資格が必要です。ケアプランの作成や利用者・家族の悩みの相談、ケアマネージャー等の他の職種との連携により、介護についてより深く、知識や技術・経験を積むことができるでしょう。こうしたやりがいだけでなく、給料アップが見込めるのも嬉しいところです。

メリットが多く、価値ある役職であるサービス提供責任者。この記事を参考に、あなたも目指してみてはいかがでしょうか。


※この記事は、2019/7/9に掲載した内容を一部リライト・追記したものになります。

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