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ロングショートステイとは?減算はある?理由書やケアプランについても解説

著者: ゲートウェイ

更新日:2023/12/22

公開日:2021/07/14

一時的に在宅介護が困難になった方が短期的に利用する介護サービスにショートステイがあります。最近はこのショートステイを長期的に利用するロングショートステイをサービスの1つとして用意している事業者が増えています。今回はロングショートステイについて、押さえておくべきポイントや注意点についてご紹介します。

ロングショートステイとは

ロングショートステイとは、本来短期間で利用するショートステイを長期間利用することです。ショートステイとは短期間、介護施設等に入所する利用者に対し、介護や生活支援などのサービスを提供します。ロングショートステイの場合、通常のショートステイにおけるサービスを相当期間以上提供するだけで、内容に違いはありません。

ロングショートステイが利用可能な期間

本来ショートステイは、数日から1週間程度の利用が想定されているサービスです。ロングショートステイでは利用日数の上限が決まっており、連続利用日数の上限は30日間です。なお、別施設に移ったとしても同サービスを利用している扱いとなるため、利用日数は継続してカウントされます。連続としてカウントされないのは、一度自宅に戻った場合と他サービスを受けた場合です。

しかし実際の利用日数の上限は、要介護認定で定められた限度額に応じて異なります。そのため要介護度が低いほど、連続利用の上限日数も少なくなります。以下は要支援度・要介護度に応じて、保険適用内で連続利用できる上限日数の目安です。

要支援1 7日
要支援2 12日
要介護1 18日
要介護2 20日
要介護3 26日
要介護4 27日
要介護5 30日

上記は目安となり、施設のサービス加算状況や居室形態など、さまざまな条件に応じて日数の変動があります。

ロングショートステイに必要な理由届出書とケアプラン

短期的な利用を想定したサービスであるショートステイですが、やむを得ない事情を抱え、ロングでの利用を希望する入所者が増えています。
ここではロングショートステイをするにあたり、必要な追加の手続きや対応についてご紹介します。

ロングショートステイが可能な条件と必要な書類

基本的にショートステイの利用期間は決まっています。連続利用30日と介護認定期間の半数を超えての利用はできません。これは本来の目的通り短期的に利用したい方が、利用できなくならないための措置です。しかし「介護者が体調不良である」「在宅介護に向けて、体調や生活リズムを整えたい」などやむを得ない事情がある方のためには可能な期間を超えてロングショートステイが認められています。その場合は、理由届出書とケアプランの提出が必要です。利用届出書とケアプランを提出し、自治体が認めれば可能な期間を超えてロングショートステイが認められます。

ロングショートステイの理由届出書とは

理由届出書は、ロングショートステイを利用する必要性を記載した書類です。サービスを提供する施設・事業所の担当ケアマネジャーが作成し自治体へと提出します。

記入者 事業者(ケアマネジャー)
提出先 各自治体
フォーマット 自治体による
記入方法 自治体の書式に則る

理由届出書は、認定有効期間の半数を超えることが見込まれる全月末までに提出が必要です。

ロングショートステイのケアプランとは

介護保険サービスであるショートステイは、利用にあたり居宅ケアマネジャーが作成するケアプランが必要となります。それに加え、ロングショートステイの場合はショートステイ利用中のケアプランも必要です。長期的に施設に入るにあたり、ショートステイ提供施設の具体的な支援方針に基づく介護の提供が必要であるからです。ロングショートステイ中のケアプランは、サービスを提供する施設・事業所のケアマネジャーが既存のケアプランに基づいて作成します。よってロングショートステイを希望する人には、2種類のケアプランが必要になります。

ケアプラン例

ロングショートステイ中のケアプランは入所者や家族の意向に沿って、総合的な援助の方針や長期・短期目標、提供するサービス内容を記載します。下記で、ケアプラン例を挙げていきます。

【総合的な援助の方針】介護者の負担軽減、自立支援、精神安定
現在は退院直後で自立生活が難しいため、今後安心して在宅生活が送れるよう、下記の点に注意しながら支援していきます。

・介護負担軽減を図りながら、在宅介護を想定して支援を行います。
・心身機能の向上を図るため、日常生活動作に必要な機能訓練を実施します。
・精神状態を随時チェックし、声かけや見守りにより安心できるよう援助を行います。

介護者の負担軽減について
課題 長期目標 短期目標 サービス内容
介護の長期化により、介護へのストレスが増大している 夫婦がストレスの少ない環境で、安心して生活できるようにする 介護者の自由時間を増やす ・ロングショートステイの利用により、介護者の自由時間を増やす
・介護者の代わりに、日常生活の介護を行う
機能訓練について
課題 長期目標 短期目標 サービス内容
日常生活の中自分でできることはなるべく行えるよう、身体機能の維持を図りたい 現在の身体機能を低下させず、維持・向上を図る 転倒せずに歩行し、階段の昇降などの複雑な動作も介助なしに達成する ・リハビリシューズの着用
・散歩やウォーキングの実施
・歩行訓練
・ストレッチ体操

ロングショートステイにおける注意点

ロングショートステイに関して、押さえておくべき注意点をご紹介します。お問い合わせやショートステイ施設で働く上での参考にしてみてください。

ロングショートステイによる介護報酬の減算

ショートステイは本来数日から1週間を想定しているサービスであるため、上限である連続30日間の連続利用が発生した場合は、1日30単位の介護報酬が減算される仕組みとなっています。減算の対象となるのは、30日を超えた日からです。31日目を自宅または自費で過ごし、32日目から再度ショートステイを利用した場合でも、ショートステイに伴う報酬請求が連続しているのであれば減算に該当します。

ロングショートステイ中の訪問診療

ロングショートステイで施設に入所している最中に、体調不良などの理由から診療が必要になるケースもみられます。ロングショートステイ中の訪問診療は、居宅介護中に訪問診療をしていた場合に限り、サービス利用開始後30日間は施設総管での算定により訪問診療を受けることが可能です。ステイ先施設への往診も可能ですが、施設によっては往診ができず、一度自宅に戻ってからの診察となるケースもあります。

ロングショートステイ中の福祉用具貸与

ロングショートステイを利用している間は、基本的に居宅で使用する福祉用具の貸与は認められていません。しかし在宅介護が少なからず発生する場合は貸与が認められることもあるため、事前に確認が必要です。

生活保護受給者のロングショートステイ

生活保護受給者でもロングショートステイの利用は可能ですが、期間と費用に注意する必要があります。サービス費や食費など、介護サービス費以外の費用については軽減制度が適用されます。しかし年金受給者の場合、年金額よりもロングショートステイにかかる費用が少額となるのであれば、生活保護が停止される可能性があり、要注意です。

介護老人保健施設(老健)でのロングショートステイ

介護老人保健施設、通称「老健」は要介護1の方から入所できる、リハビリの専門職が常勤している施設です。ロングショートステイにも対応している施設もあり、入所者はリハビリによる日常生活動作の向上を図りながら、在宅復帰を目指します。また医師や看護師、栄養士など療養専門スタッフの管理のもと、安心して生活が送れるため、希望者が多いサービスです。介護老人保健施設の場合、ショートステイの種類は医療的ケアの付帯する「短期入所療養介護」に該当します。ロングショートステイ中に行われる医療ケアに関しては、介護保険ではなく医療保険により報酬算定されるサービスもあります。

ロングショートステイの理解を深め、転職への参考にしましょう

本来短期的に利用するショートステイを長期間利用するロングショートステイのニーズは年々高まっています。その背景には高齢化による介護の長期化や在宅介護者の高齢化があります。

ロングショートステイならではの決まりや注意点を参考に、ロングショートステイへの理解を深め、転職の職場選びの参考にしてみてください。

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著者プロフィール

ゲートウェイ

ゲートウェイ

異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。

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