介護職の仕事にある8つの悩みとは?人間関係など悩みの解決策や職場の選び方

どんな仕事にも悩みはつきものですが、介護職にも介護職ならではの悩みが存在します。今回は介護職によくある悩みと、悩みの解消方法を紹介します。介護職への就職、転職を考える方のために、悩みを軽減する職場選びのポイントについても解説していきます。

介護職がぶつかる8つの悩みと解消方法

介護職の悩みは、職場の形態や自身の立場によっても異なりますが、主に次の8つのカテゴリーに分けられます。

1.介護職での人間関係
2.健康・体力面
3.仕事量
4.ライフステージの変化
5.職場の理念・運営方針
6.利用者との関係
7.他職種との連携
8.職場での立場によって起こる悩み

本コラムでは介護職で多い8つの悩みとその解決方法をご紹介いたします。

1.介護職での人間関係の悩み

介護施設や訪問介護事業所には、何人もの介護職員が勤めています。介護職員同士、お互い協力し合って業務を進めていくのが理想ですが、場合によっては「あの人は体力が必要な仕事を避けてばかりいる」「介護が楽な利用者の部屋にばかりいる」といった不満を持つことも。総じて介護は体力が必要な仕事ですから、職員によって仕事量に偏りがあると不満は大きくなるでしょう。

解消方法:まずは上司に相談してみよう

職員同士の人間関係を悩むときは、まずは上司に相談してみてください。別の介護職員から悪質ないやがらせを受けているのではない限り、個人名を出すのではなく、「仕事が公平に分担されていません」「担当をローテーションで変更してほしい」と問題点が分かるように訴えましょう。

2.健康・体力面の悩み

介護職は体力のいる仕事です。長時間にわたって介護サービス利用者の体を抱きかかえたりしていると、介護職員のほうに腰痛や腕のしびれなどの症状が起こることも。無理な働き方が原因で深刻な症状を抱えてしまい、通院や服薬が必要になる場合もあります。

解消方法:介護職員と福祉機器の補充を要請しよう

介護における腰痛予防の基本は、利用者を抱きかかえるときは複数の介護職員で実施すること、リフトやスライディングボードなどの機器を利用することの2つです。いずれを実施する場合も、管理職に相談する必要があるので、まずは相談してください。どうしても人員や福祉機器を増やしてもらえないときは、転職も視野に入れておきましょう。

3.仕事量の悩み

職場によっては介護スタッフの人員不足により、一人当たりの仕事量が多く、小休止をとれない場合があります。また、介護職員の中には既定の時間以上の仕事を要請されたり、休みがほとんどとれなかったりと過労になる職員も。作業と作業の合間に小休止をとることは、腰痛予防のためにも重要なので、放っておくと深刻な問題となります。

解消方法:人員補充を求めよう

残業時間が長すぎたり休みをとれなかったりするのは、介護職員の人員不足が原因の場合が多いです。上司や管理職に人員が不足していることを訴え、人員補充を求めてください。どうしても人員補充が無理なときは、職場を変えることも1つの解決方法です。健康になにかしらの支障が起こる前に、転職を前向きに検討してみましょう。

4.ライフステージの変化の悩み

ライフステージが変化すると、働き方にも変化が求められます。例えば、子どもが生まれたり、介護職員自身の家族に介護が必要となったりして、働く時間を減らす必要が出てくる場合などです。自由に勤務時間や曜日を調整できる職場ならば問題は少ないのですが、他の介護スタッフとの兼ね合いもあり、気軽に時間や曜日を変更できないこともあります。

解消方法:家族内で話し合おう

育児や家事、介護の分担について、家族内でしっかりと話し合いましょう。育児や介護は家族の特定の人がおこなうものではありません。家族の成員すべてが育児や家事、介護に関わるように、どのように分担するのが最善なのか話し合ってください。

5.職場の理念・運営方針の悩み

介護サービス利用者のためを考えない、もしくは介護現場の声を聞かない運営陣に対して悩む介護職員も多いです。利用者ファーストを唱えながらも利用者の人権を無視した対応をとるような職場では、やりがいを持って働くことはできません。また、介護職員の意思を無視したタイムスケジュールを作成するような職場でも、働き続けるのは困難です。

解消方法:転職を検討しよう

職場の理念や運営方針が合わないときは、役員などの経営に関わる上層部と話し合うのも良いのですが、短時間で良い変化が得られることはまずありません。話し合いが続いて心理的にも疲弊することが予想されますので、転職を検討したほうが良いでしょう。

6.利用者との関係

介護職をしていると、ときに介護サービスの利用者から心無い言葉を浴びたり、利用者の家族から無理な要望を求められたりすることもあります。介護職は、看護職や医師と同様に、介護サービスの利用者、利用者の家族と関わる仕事です。しかし「介護」という業務は、特に生活に密着した分野のため、他の職業以上にサービス利用者とその家族に深く関わることが多くなります。

解消方法:上司に相談してシフトを変更してもらおう

特定の利用者との関係に悩むときは、問題が起こりやすい利用者との接点を減らすことがおすすめです。工夫して接してみても状況が変わらない場合、問題点を利用者やその家族に話したとしても、お互いが不快な思いをするだけで、問題解決につながらないこともあります。上司に相談してシフトを変更してもらいましょう。

7.他職種との連携の悩み

介護職は、現場で働く他職種の職員とうまく意思疎通ができずに、働きにくさを感じることもあります。介護の現場で働くのは介護職員だけではなく、看護職員や作業療法士、ケアマネジャーなどの他職種の職員も多いです。職種によって業務内容は変わりますが、共同して実行する業務も少なくないので、介護職員は介護士以外とも円滑に連携をとる必要があります。

解消方法:スタッフ全員での話し合いをしよう

他職種との連携がうまくいかないときは、すべての職種のスタッフが全員で話し合って、業務の連携方法や申し送りの方法について決める必要があります。入職したばかりで運営について話しづらいという場合は「看護師さんとの連携はどうすればよいのでしょうか、教えてください」という風に、「教わりたい」という姿勢で相談するようにしましょう。

8.職場での立場によって起こる悩み

介護職には立場による上下関係があり、立場によってできること、やらなければいけないことは変わります。立場の違いによって仕事の認識に差異が生まれたり、上司部下との連携がうまくとれずに悩みを抱えたりする場合も多いです。それぞれの立場ごとに、よくある悩みと解決方法を紹介します。

新人介護職が持つ悩み

介護の仕事は未経験でも無資格でも従事できる点が魅力でもありますが、未経験ではじめた際には、仕事のやり方が分からないといった悩みを抱えるかもしれません。しかし介護の現場は常に手が足りない状態のことが多く、新人介護職員にも「即戦力」が求められます。また、他の介護職員も多大な仕事を抱えていますから、新人だからといっても手取り足取り教えるといった心理的・時間的余裕がないことも多いです。

解消方法:「教えてほしい」という姿勢を持とう

新人として入職するときは謙虚に「教えてほしい」という姿勢を持つことが大切です。また、新人だからといって甘えるのではなく、先輩職員の仕事をよく見てできることから実践していきましょう。もしこれから新人職員として働くことが不安なときは、「未経験優遇」「丁寧に指導します」と宣伝している職場を選んでみましょう。

上司が持つ悩み

介護職の上司の最大の悩みは、経営陣と介護職員との板挟みになることです。例えば、介護の現場は仕事量に比べて人員が不足していることが多いため、介護職員からは「人員を補充してほしい」と要請されます。しかし、介護職員の声をストレートに経営陣に伝えても、資金難を理由に断られることが多く、改善できないもどかしさを感じることでしょう。

解消方法:自分の権限で可能なことを探そう

部下から言われたことを単に経営陣に伝える「伝令役」になるのではなく、自分の権限でできること、経営陣にお願いできることを探してみましょう。例えば人員不足に悩んでいるなら、解消する方法は人員補充以外にもあります。シフトの調整や業務の見直し、福祉機器の適切な利用などで解決する悩みも多いです。

スタッフ・部下が持つ悩み

介護の仕事の最前線で働くのは、介護スタッフです。しかし、介護スタッフ自身には業務内容を変える権限を与えられていないことが多く、「したいこと」や「しなくてはいけないこと」が思い通りにならないというジレンマを抱えがちです。上司が話しやすい相手なら良いのですが、威圧的な上司を持つ場合は、悩みが相談できず不満もさらに深まります。

解消方法:現場の声を上司に伝えよう

業務が非効率なときや介護サービス利用者やその家族のメリットになっていないと判断できるときは、「現場の声」として上司にしっかりと伝えましょう。また、上司に相談しづらい場合でも、スタッフ同士が連携し、作業効率や利用者のメリットを向上する方法について定期的に話し合うことが大切です。

自分の職場は大丈夫?要注意な職場環境

職場環境をチェックする際には、業務マニュアルがしっかりと作成されているかを見ましょう。介護の仕事は、日々起こる出来事に対して臨機応変に対応することが求められます。しかし、業務を効率的におこなうためには、ある程度の頻度で起こり得る事態に対しては、決まった対応を用意することも重要です。

また、殺伐とした雰囲気の職場は、労働環境、人間関係が原因のトラブルが起こりがちです。就職先を探す場合には、かならず職場見学をして、職場の雰囲気を肌で感じてみましょう。

介護職の悩みを減らしたい!3つの職場選びのポイント

次の3つのポイントを満たしている職場は、トラブルが少なく、悩みも起こりにくくなります。ぜひ入職する前にチェックしてください。

・職員同士のコミュニケーションが活発な職場
・職員のストレスを減らす取り組みをしている職場
・福利厚生が充実している職場

職員同士のコミュニケーションが活発な職場

職員同士のコミュニケーションが活発な職場なら、トラブルが起こってもすぐに相談しやすく、対応も早くできます。普段から気軽に意見を言えそうな環境なのかチェックしてみてください。また、同僚同士だけでなく、上司や管理職へも話しやすい環境なのかもチェックしましょう。悩みを抱え込まなくて済む職場なら、ストレスも少なくなります。

職員のストレスを減らす取り組みをしている職場

積極的に職員のストレスを減らす取り組みをしている職場は、悩みに対してサポートしてもらえることが多いです。就職前には、職員に向けた取り組みをしているか確認しておきましょう。取り組みが具体的に分からないときは、労働組合があるかどうかをチェックしてください。職場に労働組合がないときは、全国労働組合総連合に電話相談してみることもおすすめです。

福利厚生が充実している職場

職員に対してどのような福利厚生が用意されているか調べてみましょう。健康相談を受けられるのか、また、保養所やスポーツクラブなどが利用できるのかもチェックしてください。また、有給休暇やその他の休暇制度は活用されているのかも確認しておきましょう。なお、パートで働く場合は、パート職員も福利厚生サービスを利用できるのかについても確認しましょう。

悩みを減らして楽しく介護の仕事をしよう!

今回は介護職の悩みについて紹介しました。悩みをそのまま放置しておくとストレスが強まり、仕事に対する意欲を失うことにもなりかねません。生き生きとやりがいを持って働くためにも、適切な場所に相談し、悩みを早期に解決してください。解決が難しいときは転職するのもおすすめです。興味のある方はチェックしておきましょう。

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