施設長(ホーム長)の仕事内容は?必要資格や年収、おすすめの求人もご紹介
著者: ゲートウェイ
更新日:2023/12/22
公開日:2021/03/12
施設長(ホーム長)という職種をご存知でしょうか。施設長は介護施設や老人ホームの統括者として、重要な役割を担う職です。高齢化社会が進むなかで、今後施設長の役割はさらに重要な立ち位置となってくるでしょう。今回は施設長の仕事内容や必要資格、合わせておすすめの求人もご紹介いたします。
目次
施設長とは
施設長(ホーム長)とは、介護施設の責任者、管理者のことを言います。施設によって資格要件が異なり、呼び方もさまざまですが、主な仕事内容は人材マネジメントや経営管理、そしてご利用者さまやそのご家族などへの対応です。給与水準についてはおよそ年収500万円程度が相場です。
施設長の特徴
・施設によって呼び名が変わる(例:ホーム長・センター長・事業所長・管理者など)
・施設における業務全般を担当する
・施設によって必要な資格や要件が違う
施設長の主な仕事内容
具体的な仕事内容 |
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スタッフの人事労務/スタッフの採用や教育/利用者さまやご家族への対応/外部機関や地域との連携/建物や設備の管理/収支管理、請求管理/コンプライアンス管理/必要に応じて介護職など |
施設長は施設の責任者かつ統括者としてあらゆる業務に携わります。そのなかでも主な業務は、マネジメントなどの管理業務です。
公的な施設の場合、人材や業務におけるマネジメントがメイン。一方営利法人であれば、利益を出すための収支マネジメントも含まれるのが一般的です。
また大規模な施設の場合は、各部門において施設長を分担する場合もあります。対して小規模な施設であれば、マネジメントのみならず、介護職を兼務するケースも珍しくないでしょう。
このように施設長の仕事は幅広く、勤務する施設の形態や規模によってもさまざまなのです。
施設長として勤務できるところ
施設長として勤務できる主な介護現場は以下の通りです。介護施設として機能している現場であれば、基本的に施設長として働くことができます。
特別養護老人ホーム/養護老人ホーム/有料老人ホーム/ケアハウス/デイサービス/ショートステイ/グループホーム/サービス付き高齢者向け施設/訪問介護事業所…など
施設長になるために必要なスキル
施設長は幅広い業務をこなすため、必要なスキルも通常の介護職員よりも高いレベルが求められます。
ここでは施設長として特に大切な4つのスキルとその内容をご紹介いたします。
介護業務のマネジメントスキル |
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・適切な介護サービスを提供する |
・介護サービスの品質向上 |
・事故などのリスクマネジメントや衛生管理など |
人材マネジメントスキル |
・スタッフの採用や人員配置 |
・スタッフの教育 |
・スタッフの能力の見極め |
・職場環境の整備、改善 |
コミュニケーションスキル |
・利用者さま、利用者さまのご家族の対応 |
・取引先の対応 |
・スタッフとの関係構築 |
経営管理スキル |
・赤字を出さないための収支管理 |
上記は施設長に限らず、職場において必要なスキルといえるでしょう。もちろんこれ以外にも仕事内容によって必要なスキルは異なります。 施設長を目指す方はその施設の仕事内容や求められる役割を確認し、適切なスキルを身につけていくことが大切です。
施設長になるためには必要な資格要件は?
施設長になるにあたり、無資格でも可能な施設も珍しくありません。しかし施設によっては、資格や経験年数などの条件が提示されている場合もあります。ここでは施設別に、施設長になるにあたり必要な資格要件についてお伝えしていきます。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは別名「介護老人福祉施設」と呼ばれる、公的な介護保険施設。在宅での生活が困難になった要介護の高齢者が入居する施設です。
①社会福祉主事の要件を満たす者
②社会福祉事業に2年以上従事した者
③社会福祉施設長資格認定講習を受講した者
特別養護老人ホームは介護保険が関わる公的機関であるため、厚生労働省が定める上記の資格用件が必要です。
社会福祉施設長資格認定講習は、福祉施設長に就任する際に必要な研修のことです。「全国社会福祉協議会 中央福祉学院」が実施しています。
特別養護老人ホームで必要な資格は以下の3つです。
有料老人ホーム
有料老人ホームは、自立生活が可能な高齢者に対して暮らしやすい「住まい」を提供している施設です。食事サービス、介護サービス、家事援助、健康管理などが必要に応じて受けられます。
有料老人ホームには、一律して共通する資格はありません。つまり無資格でも可能であり、介護業界未経験でも採用している求人もあるほどです。
とはいえ実際には介護の知識やスキルが必要であるため、経験者・有資格者が優遇されやすいのが実情です。未経験の場合、まずは現場で学んでから施設長に就任するケースが多いです。
グループホーム
グループホームは、軽度〜中度の認知症高齢者が対象の施設。
施設長になるためには、以下2つの要件が必要です。
①特別養護老人ホーム等の従事者または訪問介護員として、3年以上認知症高齢者の介護に従事した経験を有すること
②厚生労働大臣が定める認知症対応型サービス事業者管理者研修を修了していること
また上記要件に加えて、グループホームの施設長は常勤でなければならない点も押さえておくと良いでしょう。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、医療ケアやリハビリを必要とする要介護高齢者を受け入れる施設です。介護老人保健施設の施設長は「原則医師であること」と規定で定められています。
しかし都道府県知事の承認を受けることで、医師以外の方も施設長になることは可能です。医師に限るという規定はありますが、病院や診療所とは異なる施設であるため、医師でない方が従事しているケースも多いようです。
施設長の給料相場はどれくらい?
平成29年度介護労働実態調査結果によると、施設長の平均月給は356,679万円、平均賞与は709,230円でした。つまり年収にして500万円ほどです。
一方で施設長を除く職員の平均月給は227,275万円、平均賞与は572,079万円の年収約330万円。
施設長は介護施設の中でもトップの役職であるため、給料は一般職員よりも高く、それだけ業務量や責任が重大であることがわかります。
施設長の求人例
職種 | 介護管理職(管理者) |
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仕事内容 | ケアハウスにおける施設長業務全般をお任せします。 ・ご家族様への対応 ・トラブル対応 ・労務管理 ・行政対応 ・請求業務 ・生活サポート業務(清掃、食事配線、見守り、レクリエーション等) ※原則介護は行いません(必要な方は別途訪問介護ヘルパーが対応します) |
給与 | 月給300,000円~ ※交通費支給あり(全額支給) |
雇用形態 | 正社員 |
勤務時間 | 週5日/月間変形労働時間制 ・07:00~16:00 ・09:00~18:00 ・11:00~20:00 ・16:00~10:00 |
応募資格 | 介護福祉士資格をお持ちの方 |
福利厚生 | 各種社会保険あり(法令通り) |
求人の特徴 | 健康診断、育児・介護休暇、育児・介護短時間勤務制度、制服貸与、財形貯蓄制度、資格取得奨励金制度、ウェルカムバック制度 |
介護業務なしの施設長としての管理業務や対応がメインの求人例です。
介護はありませんが、基本的な生活サポートは施設長も対応します。育児・介護休暇や短時間勤務制度も活用できる求人です。正社員採用なので、介護業界で安定して長く勤められる点も魅力的です。
施設長として介護業界での活躍を目指してみよう!
施設長は介護施設では欠かせない存在。仕事内容は大変ではありますが、それだけやりがいのある仕事です。この先も介護施設の需要は高まる傾向にあります。異業種からでも経験を活かした転職、また一般職からのキャリアアップも可能です。
もし気になる場合は今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ施設長の求人をチェックしてみてください。
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著者プロフィール
ゲートウェイ
異業種含め、人事採用担当として15年以上のキャリアを積んだ経歴を持つ40代男性。現在はソラストの介護採用スタッフとして活躍している。スタッフの負担軽減のため、IT導入や業務ルールの改善に強みを持つ。